2011年10月、りんどうの切り花写真(菅野草苑さん撮影、円内は安達太良山にて撮影したもの)      
秋を彩る野趣豊かな花
Autumn garden flower
植物名 リンドウ(竜胆) Gentiana scabra var. buergeri
英名gentian
特徴 日本原産のリンドウ科の野草。桔梗(ききょう)などとならんで、ブルー系の秋花のイメージが強いが、出回るのは茎の太いエゾリンドウ系の園芸種が多い。花色は青紫から水色、白系、青と白の混種、ピンクからエンジ系まで幅が広がり、茎の細いものも生まれている。
根を乾燥させたものは健胃剤として薬用にされ、「熊の胆(くまのい)」よりも苦いことから「竜胆(りゅうたん)」と呼ばれるようになったという。
入手時期 晩春から晩秋まで切り花として出回る。最盛期は9月。
1本100~200円前後。
水揚げ法 水切り(ボウルの中で2、3回、ハサミで茎の根元を切る)
来歴 岩手県をはじめ、県花にもなっている長野が代表的な生産地。
花言葉は「誠実」や「貞節」から、「悲しんでいるあなたを愛す」など。
「竜胆の枝さしなどもむつかしなれど、異花などのみな霜枯れたるに、いとはなやかなる色合にてさし出でたるいとおかし」(枕草子)。
「りうたんの 花の色こそ さきそむれ なべての秋は あさぢふのすゑ」(藤原定家)
「男なきに 泣かむとすれば 竜胆が わが足もとに 光りて居たり」(北原白秋) 「竜胆の 日を失ひし 濃紫(こむらさき)」(山口誓子)
関連情報

IFEX2011岩手県出展のりんどうの写真

国際フラワーEXPO出展の岩手のブースから(2011.10.13 千葉・幕張メッセ)

2011年10月、福島県郡山市のいけばな作家・菅野草苑(かんのそうえん)さんのりんどうの作品      
花色の鮮やかさ
October, 2011
Theme 一種いけ
Material竜胆
Container 陶器
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秋のりんどうは、深い黒ずんだ青紫の色をして、静かにたたずんで咲いています。
低山、高山でもよく見かけます。9月ごろから10月上旬まで、少し湿った所で、より多く見かけます。
晩秋、登山道近く、霜で枯れてしまった草むらの中に紛れ込みながらも、色鮮やかな紫色の花を見つけると、寂しくなった草原に光が灯ったようで、嬉しくなります。
安達太良山麓のスキー場の片隅、紅葉した木々の下、草地一面に、遠くからも、紫色の群生したりんどうの一群を、毎年見つけることが出来ます。


りんどうは種類も多く色も白、薄紫、紫、濃い藍色などあります。茎は硬く、撓め(ため:枝を曲げること)は利きません。
段に咲いている花のところから切って、いくつかに分けて使うことが出来ます。

Creator 菅野草苑(professional)
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2011年10月、福島県郡山市のいけばな作家・菅野草苑(かんのそうえん)さんのりんどうの作品      
色のコントロール
October, 2011
Theme 自由花
Material竜胆、赤茄子(あかなす)
Container 陶器
Comment

りんどうも、赤ナスもはっきりした存在感があります。
色遊びで、赤ナスの色を紫色で抑え込むように、いけてみました。
光を受けると尚一層美しく見える色だと思いました。

Creator 菅野草苑(professional)
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2011年10月、福島県郡山市・菅野草苑(かんのそうえん)教室で学ぶ、大河原喜恵さんの作品      
笑えること
October, 2011
Theme 自由花
Material竜胆、赤茄子(あかなす)
Container 陶器、プラスチック器
Comment

家族が一緒に暮らせること。ご飯を食べられること。無事一日を終えること。笑えること。
それから・・・・・・。
日々の小さな幸せが紅い実のように、ほら、輝いている。

Creator 大河原喜恵(non-professional)
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2011年10月、福島県郡山市・菅野草苑(かんのそうえん)教室で学ぶ、秋元寛子さんの作品      
色のパレット
October, 2011
Theme 自由花
Material竜胆、赤茄子(あかなす)、小菊
Container プラスチック器
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絵の具をパレットに撒き散らしたように、さまざな色を、この空間に出してみました。
秋の澄んだ空気に、より一層鮮やかに、華やかに見えます。

Creator 秋元寛子(non-professional)
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