2011年9月、われもこうの植物写真(菅野草苑さん撮影)      
伝統的な秋の野草
Autumn wildflower
植物名 ワレモコウ(吾亦紅、吾木香、吾毛香) Sanuisorba officinalis
英名great burnet、burnet bloodwort
植物の特徴 日本原産のバラ科の野草。茎や葉にかすかな香りがあり、根は薬用とされてきた。
茎の先端に楕円形のように見える暗紅色の花は、小さな花(がく)が密にまとまってついたもの。
出回り 初夏から秋まで切り花や鉢花として出回る。最盛期は9月。
1本200~300円前後。ドライフラワーとしても有用。
水揚げ法 水切り(ボウルの中で2、3回、ハサミで茎の根元を切る)
来歴 花言葉は「愛慕」や「変化」。
和歌や俳句にもたくさん詠まれている。
「吾亦紅 さし出て 花のつもりかな」(小林一茶)
「吾(われ)も亦(また) 紅(くれない)なりと ひそやかに」(高浜虚子)
「吾木香 すすきかるかや 秋くさの さびしききはみ 君におくらむ」(若山牧水)
2011年9月、福島県郡山市・菅野草苑(かんのそうえん)さんの作品      
あえて葉も見せる
September, 2011
Theme 一種いけ
Material吾亦紅
Container 陶器
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富士山が最北から見える山として、有名になった福島県日山(ひやま)。
今、放射能で苦しんでいる浪江町、葛尾村、岩代町、船引町にまたがる1057mの阿武隈山地の山です。
冬の晴れた日には、遠く、富士山の白く輝く頂上の台形が写真に写せます。
日山山頂は、牧草地が近く、刈り込まれていて草原になっています。
秋、一面の吾亦紅の花畑になっている姿を山頂で見て、思わず大声で歓声を上げたことを覚えています。
快く吹く風にススキの穂と一緒に吾亦紅がしなやかに揺れていた、広々とした、爽やかな秋の景色は、今も忘れられません。


吾亦紅は、茎が細く、先端に楕円形の穂をつけますので、主役にはなりにくい材料ですが、柔らかい雰囲気で心和ませます。
いつもは、葉をすべてとって線を出しますが、あえて残し、全体を締める塊として中心の部分は残しました。
外へ広がってゆく雰囲気が出せればと思います。

Creator 菅野草苑(professional)
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2011年9月、福島県郡山市・菅野草苑(かんのそうえん)さんの作品      
花と茎を分けて
September, 2011
Theme 一種いけ
Material吾亦紅
Container 陶器
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花器の黄色の色を中心とし、吾亦紅を穂と茎の線と、はっきり分け、いけました。

Creator 菅野草苑(professional)
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2011年9月、福島県郡山市・菅野草苑(かんのそうえん)教室で学ぶ、渡邊美世子さんの作品      
秋を一堂に
September, 2011
Theme 花型でいける
Material吾亦紅、竜胆(りんどう)、鶏頭(けいとう)
Container 陶器
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基本に返って秋の花材で第二応用傾真型(草月流の基本花型の一つ)をいけてみました。
どの色にも秋を感じます。

Creator 渡邊美世子(non-professional)
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2011年9月、福島県郡山市・菅野草苑(かんのそうえん)教室で学ぶ、樋口優輝さんの作品      
形の違ったマッス
September, 2011
Theme 自由花
Material吾亦紅、竜胆(りんどう)、鶏頭(けいとう)
Container ガラス器
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マッスに線。ガラス花器の中の世界。そこから突き出た長方形のマッス。線は、そのマッスからやっと出ることが出来ました。
マッスは、上に作るより水の中に作りたくて、考えていけました。

Creator 樋口優輝(non-professional)
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